ram’s blog

本と映画と絵画をこよなく愛する日々の記録

映画を見ました、という一日。

今日は、会社に休みをもらって、のんびり映画でも見ることにしました。

 

まず始めに『グリーン・ゾーン』。

グリーン・ゾーン(字幕版)

最近の映画ですが(と思っていましたが、8年も前の映画でした)、父親に勧められるまでは、題名すら認識していませんでしたし、知っていたとしてもマット・デイモンが出ているアクション映画の一つぐらいにしか思わなかったでしょう。実際に見てみた後でも、正直、その感想はあまり変わりませんでした。

2003年にイラク戦争が始まった当初から、イラクにあるという「大量破壊兵器」の存在は疑わしいものでした。どのメディアによってそのイメージが形成されたのかよく覚えていませんが、ブッシュはとにかく悪魔の手先ぐらいにしか見えていなかったのです。

そのころはNYのテロに対するアフガニスタンへの報復攻撃こそ、まあ避けられないことだと傍観する気分がありましたが、イラクを攻撃すること自体、降ってわいたような筋違いのとばっちりに見えたのを覚えています。

だから、映画の中で大量兵器が見つからないとキリキリされても、「今さら・・・」という感じが正直してしまいます。一人の主人公が傷も負わずに(身も心も)、戦地をくぐり抜けて大義名分のない矛盾にぶち当たった次の日も、(元気に?)偵察に出て行くラストの場面は、よく考えると、違和感しかありません。

 

続いて、『ハピネス』という映画を見ることにしました。

ハピネス [DVD]

「ブラックユーモア」映画だということは、分かっていました。ぼくの好きな『アメリカン・ビューティー』のもう少しグロい版かな? と思って見てみましたが、全体的には非常に冗長な印象の映画でした。

それぞれがどこかに歪な部分を抱えていて、基本的には性的に満たされていない人びとが描かれています。ブ男で女性に見向きもされず、隣に住む女をめちゃくちゃにヤッてやりたいと妄想をふくらましているフィリップシーモアホフマン演じる男性像。

これくらい普通ですよね?

それ以外には、泊まりに来た息子の友達の少年に睡眠薬を飲ませてヤッちゃう精神科医の父親とか、自分を強姦したマンションの守衛をバラバラにして冷蔵庫に保管しながらちょっとずつ捨てている太った女、とかが出てきますが、まあ、あまりまとまりがありません。

逸脱すること、歪んでいるように思えることは、「性的」な部分だけではないですよね。それについて、ゆっくり考えてみたいと思います。